『Fifth/ささやかに、続くよ』~2023年9月23日(土):目先想創
「今日を最後にしておこう」
ウンジャラケは言った。
おーいウンジャラケって?
「なに?」
「いや、ウンジャリという可愛い名前が浮かんだけれど、ほら、ネガティブな奴にはあだ名をつけてあげると、それも可愛いあだ名をつけてあげると、ちょっと愛せたりするじゃない?そういうやり方してきたじゃない?だからそれを踏襲しようとしたんだけど、記そうと変換したら、ウンジャラゲが変換履歴にあって、あれ?これは自分、それとも有るのそういう言葉?ってなって、でもどっちでもいいか、もういいよ、うん、いい、ってなって。あ、でもウンジャラゲそのまま使うのは何だし、そもそもウンジャラゲのゲが可愛くないから、ゲをケにしたら更に可愛いんじゃない?って、それでウンジャラケってこと…そういうこと…」
しかしよく喋るな。
うんざりしている僕ほど、よく喋る奴はいないよ。
そう思っていると理由を説明し始めた。
「とにかく未来思想は今日まで。だってノリで始めたし、思いついたからやったはいいけど、色々な自分が未来に思想を指示する、とかまで始めちゃって、ノリでね、うん。でもほら、こうやってどれくらいまで先の自分へ、ね、未来思想を書くなんて、もうほら、いま、この時がつらいから、辛くなってきたから」
いや、まあ、そうだけど。
「だからね、うん、ひと区切り。読んでいる人も意味わからないんじゃない?」
僕は納得する。
「解った五日後の思想までにしておこう。最後。一つ終わり。終わりを思想するよ。さて、それはそうと、ウンジャラケの漢字表記はないの?」
考えている。
「……運邪羅氣」
いや、暴走族の名前の付け方!!
「……自由人と書いてウンジャラケ」
キラキラなやり方!!
納得できるかい!
あ、そういえば、変わるよ?
戸籍の名前にふりがなつけることになるとと共に、名付けルール変わるよ?関連ない漢字使えないよ?
「やっぱり運邪羅氣で」
気に入ってるやないかーい!
「忘れてた。未来で思想してほしいこと。今日が最後だから、思想するのは始まりにしよう」え?
「始まりの思想、その形、みせてみてよ」
なるほど。
天邪鬼な自分っぽい。
いいよ。
「あ、そうだ、氣じゃなくて、鬼にしよう。運邪羅鬼……」
「いや、もういいよ!!」
五日後の自分よ、なんかよく分からない感じで始めた未来思想(になっていないような気が今さらながらしていますが)、その思いと想いの索、楽しんで。
終わりを思索した。
しかし睡眠不足で2時間ちょっとしか眠ってない僕は、まとまらない思考のままで夕方前に息絶えた。
眠った。
見た夢は終わりでもなく始まりでもなく、今までの過去のいろいろなことからの地続きだった。
始まりも終わりもない、永遠に続くような日常があった。
これは夢だと夢の中で思い、もう終わらせようと、目覚めを意識するけれど夢は続く。
夢は終わらない。
始まりは始まらない。
僕はそのままタクシーに乗って、次の場所へと移動する。
訪れたその場所は、たくさんの旧知の人たちが集まる大きな建物。
事件が起こる。
人が死ぬ。
ミステリー。
その中でも、やはりずっと続くのは、数多の人々との関係。
日常。
移動しても、しても、しても、ただただ日常が続く。
たくさんの気持ちが溢れる。
目が覚めた時に僕は、夢から無意識を知り、終わりも始まりもないまま違う日常に戻った。
小さな終わりと始まりを繰り返す日常へ。
そうして大きな終わりへと向かう日々へ。
愛川武博

