6月10日(月)の目先
大雨が降る。
ぐっと、身体の体温を下げる。
“寒い寒い…”と歩く。
傘をさして歩く。
小さい傘からはみ出している方や足下や腕や鞄や色々なものが濡れてしまった。
傘をさすのが面倒になって、最後は短い道は傘をささずに歩いた。
大粒の雨が、ポタ・ポタと、落ちてきた。
あまりに大粒なので、随分大粒な涙のように思った。
「雨にはたくさんの人の叶えられなかった想いが空に上がって降ってきている。」
「だから、雨は素敵で、だから、雨を見ると悲しくなったりもするんだね。」
この間、稽古場でみんなで話したことを思い出した。
そう思うと、雨に濡れるのも、全然、悪くないなって思った。
祐子