3月11日の目先
ざわわわ、ざわわわと、
川の流れる音が聴こえる…!
遠くからでも、ざわわわ、ざわわわ。
“雨が降ったから、水が集まっているんだな。”って。
近付くと、もっと細かい音も聴こえる。
ごごごご、ゴゴゴゴ。
近付くと激しくなったように聴こえて、
でも、激しさだけではない。
チョロロロ、チョチョロロ。
細い水が川に注ぐ細い音も聴こえる。
止んだ雨の香りがする…。
もう姿はなくても、香りを残していった、雨。
“水の香り、なのかな。”
ちょっと歩くと、どこかの家が夕飯を作った、その香りが、風に乗ってやって来る。
「いただきます〜!」という声は、さすがに聴こえないけれど。
肌に触れる風は、少しの湿気と冷たさと温かさがある。
振り返ると、細い月が浮かんでいる。
“綺麗だな。絶景かも。”って思う。
〈何が言いたいのか。〉
世界はこんなに、風も香りも音も色も気配も遠さも近さも、生き生きと溢れているんだなって感じることなのかな!
ここしばらく私の目の先は動かず生き生きとしていなかったのかもしれない。
振り返ることもせず、立ち止まることも出来ていなかったかも。
少し立ち止まると、いろいろなものが見つかるよとよく言うけれど。
前へ歩いてももちろん見つかる、
そして振り返ってももちろん見つかる。
道は、前に横に後ろに、右にも左にも無数に伸びていから。
生き生きいいな。
祐子
※今日は細い三日月です。写真には映らないけれど。