目先・11月23日
11月23日の目先
3年前に演じた、作品の脚本を読んでいる。
3年前と同じように読むところもあれば、
3年前と違うように読むところもある。
当たり前のことだと思うのだけれど。
3年前は今とは違って、
今は3年前とは違って、
でも必ずどちらも私の中で生きている。
作品だけではなくて、
3年前の夜空や、空に光った月、空気の透明さとかまでも思い出した。
〈思い出す〉ということは、自分の中に〈ある〉ものだから。
“ないものは思い出すことはできない。あることしか思い出すことはできない。”
そんなことをおもう。
祐子