羊たちの宴「春」vol.2稽古場公演 「心に咲く花を彼女は孤独と呼ぶ」公演終了しました
無事に公演終了しました。
そして観に来れなかったけれど、励ましのお言葉やメールをいただいたお客様、遠い空から連絡をしていただいたお客様、本当にありがとうございました。
皆様が居て、共に作品が作れたことを、誇りに思います。
これからも精進します。
ありがとうございました!
(あ、下記からは、相変わらず赤裸々な内容が増えますので、ご注意ください。)
稽古場公演で無料と言うと、どうにも軽んじられてしまうのですが、僕たちは劇場公演と同じくらいの心持で作っていました。
稽古場で観せる作品はいつもそうです。
もちろん、照明や舞台装置や、劇場という作品を観るために作られた空間、ではないので、それを前提にしている人たちには物足りない、と思う方がいらっしゃるのもよくわかっています。
それでも、そういう人たちですら“物足りない”ではなく、むしろ“ここでしか体験できない”と思わせるように、どこにでも行ける俳優の身体を使って、作品を観せたいと思っています。
そして無料や低価格で様々なモノが観られるこの時代に、あえて作る、演劇を観せたい。
とはいえ、現状、それを体現できるまでに俳優は育っていないのも事実です。
面白いんですけどね。
面白いんですけど、僕からしてみれば全然届いていなくて、己からしてみれば、脚本家としての遅筆さがどうにもこうにも足を引っ張っていて。
もちろん、作品の好み、何を評価するのか?、なんてことがあるのを理解しつつ、でも人間がそこにいて何か作品を作るという“演劇”において、やっぱり面白かったと思う。
(自分が面白いと思わないと、やっぱりダメだものね)
しかし、とどいてなさ加減は、作品にやっぱり出る。
お客様もそれなりにそう映る。
いえ、数少ないお客様でしたが、評判は良かったですよ。
でも。
演出に関しては、これからも精進するし学ばなければならないことはたくさんあるのですが、それでも、なんとか俳優の能力を引き出してあげることは、前よりもさらにできるようになってきたと思う。
でも時間をかけてあげなきゃならないのに、その時間をかけてあげられない。
もっともっと、という意味で。
一瞬で俳優は上手くなるけど、奇跡と同じで、突然はやってこない。
あがいてあがいて、少しずつでも前に進もうとして、後退しているかのような歩きをして、ある時は損なって、そして突然ある瞬間に“出現”するから奇跡とよばれるワケで、俳優もそうじゃないとポンと上手くならない。
実は何度も何度も、そんな俳優たちを、今回も観てきたけれども、もっと上を目指したい。
いつでも、そこに行けるような、本物になりたい。
でも足りない。
結局思うことは、愛川武博ができることがもっとたくさんある。
やらなきゃならないことが、たくさんある。
脚本とか、時間とか、演出とか。
またもや、それを痛感する、公演でした。
精進します。
これは、己のこと。
我々について。
この座組み(集まり、メンバー、仲間、その瞬間的なチーム、みたいな意)、とてもとても良い座組です。
僕は昨年の4月、6月の公演は、自分の原作がある作品を書き直しました。、
リメークでした。
稽古場用に、本公演用に、ちまちまと書いていた作品とは別に、つまり久しぶりにガッツリ作品を書きました。
このメンバーのために。
それは、本当にこんな気持ちでした。
「この素晴らしい座組のために、本当に良いホンを書きたい」
心から思い、それが僕の足を重くしました。
(努力の方向が間違っているんですが)
重くしたと言っても、昨年末までに同時に、トータル6本の方向性の作品を用意しました。
一本は完成させ、ボツにしました。
一本は3分の2まで書いて、ボツにしました。
他の4本は3分の1程度。
残った2本の作品のエッセンスを融合させ、今回の作品を作りました。
それでも、さらに新しいアプローチが必要でしたが。
残った2本の作品のエッセンスを融合させ、劇場公演に向かいます。
やっぱり、さらに新しいアプローチを加えながら。
僕は20年後まで共に続ける覚悟と、明日には終わる覚悟を同時に持ちながら俳優と作品を作ります。
続いてゆくことがあるのを、僕は知っているんです。
それでも明日には終わることを、僕は本当に痛感しているんです。
昔、すごく仲の良い座組がありました。
でも、その公演の最後のみんなのメールに書きました。
仲が良くて、尊敬しあうことができた、その公演の最後メールに。
「明日来るであろう決定的別れも引き受けて、先に進みます。運があったら、また逢いましょう」と。
みんなにはピンとこなかったみたいでしたが、実際そのあと共有で作った関係を、あっという間に共犯に変え(オオヤケにしていかないと保身のためにどんどん共犯仲間を増やし、共犯感覚同士で集まり、相手のハナシも聞かず、向き合わず)共有で作った大切なものを、いとも簡単に壊す人たちが現れました。
これが現実です。
これからも精進します。
みんなで、うまくなり続けます。
面白い作品を作り続けようと、向き合い頑張ります。
でも、明日には終わる覚悟を持って、僕らは劇場公演に向かいます。
もっと面白いものを、もっと素敵なものをつくるために。
ご来場いただき、お言葉をいただき、まことに感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。
共に作品を作れたことを、こころより感謝しています。
移動する羊・愛川武博

