移動する羊 是楽日

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移動する羊による稽古場の一つであり、呟きの場であり、表現の場所 物語・小説・詩・遊び

稽古場情報 宴×物語​

ある工務店のパーティーにお邪魔した。

職人さんたちやその関係者、おそらく近所の人たちも含め、多少でもつながりがある人ならば誰でも参加出来る、工務店のガレージを開放してのパーティー。



北の魚をふんだんに食することが出来る。

素晴らしい。


名前も知らない魚が、炭が燃え盛る網の上でまるごと焼かれている。


大きい鉄板の上ではチャンチャン焼き(シャケとキャベツの味噌蒸し焼き)が何度も作られる。
さらに礼文島の食習慣であるらしいシャケではなくホッケのチャンチャン焼きも付く。


そのホッケの寿司に王道、マグロの寿司。
それもマグロをその場で切り出し、そのまま握っている。
トロは最高だぜ。


なんとも魚好きにはタマラナイ。
そしてその魚たちに合うキノコ汁の旨さと言ったら、もう。


ビールやサワーやワインや日本酒ウィスキー焼酎、お酒ならなんでもござるよ。ノンアルコールビールもあるよ。


水槽に氷とビールと白ワインとシャンパン(スパークリングワインではない)をそのまま突っ込み、まるで縁日。


ここは天国だ~!

僕はついたそうそう叫けばずにはいられなかった。




しかし普段まるっきり交流のないそんな場所に、何故僕は行けたのか。


それは2011年末に上演した、「シトラスちゃんと6年2組の仲間たち」の主演女優に誘われて、僕はそのパーティーに行ったのだった。


彼女の幼なじみの三人をモデルに書いた「シトラスちゃん」キャラクターの中に、ベルベルという女の子がいる。

ベルベルはその工務店の娘でソコで働いている、つまり大工だ。


(書いたキャラクターとはまるっきり正反対のタイプだったが、僕は実は彼女の中に優しい気づかいの乙女の可愛さを勝手に垣間見たので、そうそうハズレじゃないなと、やはり勝手に思った)


つまり僕は、彼女とは直接ちゃんと話したことはないのだが、噂に聞いた『魚天国』の魅力に負けてイソイソと顔を出したというワケだ。



基本的には人見知り。
人間はそんなに好きじゃない。
集団は苦手だ。
だからこそ“良さ”も知っている。
誰かが言っていた言葉を思い出す。「期待しすぎなのよ。信用しすぎなの」



そんな己が思ったことは“やっぱり人間が物語だ”ということだ。

知らない人たちばかりだが溢れている。
見事に人間が生きている。


黙々と酒を飲み魚を食べる職人。
たまに短く語りかけてくる。

自分はあまり食べず、ヒタスラに魚やイカをまるごと焼き続ける職人。
たまに手伝う。

近所のおば様たちだろうか?魚を囲み、魚を語る。
勿論、僕も参加する。

数少ない女の子と話したくてしょうがない知らないあんちゃん。
誰?

中学生か高校生かの女子二人も、仲良く話ながらテーブルで食べてから、すぐどこかへ消える。
誰?

社長~つまりベルベルのお父さん~は、茹でた貝のザルと一緒に得意気に細い業務用の釘を持ってくる。
それで貝をつまみ出す。
僕はあまりの便利さに、携帯ツマヨウジ用に持って帰る。

工務店の仕事先の警備をやっていた23歳の青年は、まるで女の子みたいな顔に髪。
言うまでもなく僕は、ずっと彼の人生を色々聞いたのであった。
だってチョー美形だもの~!

ハンサムな大工さんは僕のそんなメンタルゲイぶりに、お尻を押さえて振り返っていた。
だからメンタルだって…。


半分外のガレージは風が吹く。
それでも人の熱気と火でむしろ、真夏のような暑さだった。


そしてその風に乗ってふわっと灰が舞う。
真冬の夏に一瞬みんなが見上げている。

僕らはまるで降りゆく雪の中で、北海の魚を食べている。


ビールを飲む。
ワインを飲む。
シャンパンを飲む。

魚を肴に酒を呑む。


でも一番の肴は人間だ。



一瞬の表情に込められた過去。

ふとした視線の思い。

ささやかな行動に、関係性があり、人間性がある。


知らない人たちだからこそ知ることの出来る、バリエーション。

様々な物語。

飲み、喋り、社長さんが二階に作った通信カラオケルームで歌い、ハンサムな大工さんと騒ぎ、翌日に二度と酒は飲まないぞと無駄な決意をしながらも、思う。

明日も一瞬の物語に逢おう。

一期一会。

サヨナラとはじめましてを繰り返して。
僕らは行く。

愛川です。




今週の稽古
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11月16日(金)
17時30分~21時30分
南長崎第一区民集会室

11月18日(日)
13時~17時
要町第一区民集会室


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稽古場情報掲載遅くなってすみません。

来週稽古予告~水曜日、金曜日、日曜日。

来年2月公演・出演者募集中。





稽古場は誰でも参加出来ます。

いつもだいたい池袋周辺で稽古。

興味のある方は愛川武博(loveriver@di.pdx.ne.jp)まで『稽古場参加希望』とタイトルに書いてメールください。

テキストを用意したいので、来られる方はお早めにご連絡ください。

勿論、当日ヒョイと来てもらっても構いません。


皆様、気軽にいらしてくださいませ。
by moving_sheep | 2012-11-16 14:47 | 稽古場レポート | Trackback