公演終了しました!
作・演出の愛川武博です。
無事「濃紺羊は旅に出る」~『新月の見える丘』、終了しました。
ご来場いただいた皆様、濃紺羊を一緒に頑張ってくれたお手伝いさん、役者さん、スタッフさん、何より遠藤沙土くん、本当にありがとうございました!
もともと濃紺羊は、遠藤くんが羊の制作会議に遊びに来てくれたところから始まります。
『久しぶりに濃紺トロ~ルをやろうと思ってるんです』
それに便乗して合同公演をやろうと提案し、「濃紺羊」をやることになったのです。
僕らは、「バースディ10」に引き続き、役者としてまだまだ課題の残る岩田昂と大塚沙奈美との二人芝居。
ただヒタスラに大変でした。
ゆえに制作をやっている加田斎を一瞬、本編に組み込む。
前説は加田斎に「シトラスちゃんと6年2組の仲間たち」からずっとやってもらうことにしていたので、それと連動させての境界線を曖昧にした、出番。
長いこと羊で稽古を積み上げてきた唯一のメンバーなので、どうしても他の人と“差”が出る。
オマケに比較的わかりやすいシンプルなもともとの本を稽古しながらどんどん変えていったら、分かりにくさが
増大。
2か月前近くに脚本を渡して、楽をしてしまったようだ。
僕にも、“覚悟のなさが連動する”病に影響を受けていたことを、本番2週間前に気がづいた。
つまりまだまだやれることがあったのです。
そら、いっぱい色々なことをやりましたよ。
いろいろなものを使い、へとへとになりましたよ。
それでも、「もっとやれた」と思うのは、自分のことをかえりみて、客観的に見て考えて、そう思わざるをえないことが山のようにあったからでありました。
「バースディ10」でも思いましたが、それより「もっとやれたはずだ」、と思った。
そして時間がとても必要だと、また改めて痛感しました。
ホンはあがっていても、稽古時間が二人ともなさ過ぎて間に合わない。
稽古日数はあるのに、ない。
つまり、僕の想定が甘かったのだ。
そういうことも含めて、自分自身まだやれたことがあったと思う。
実はもう一本作品があった。
『新月からの音』。
「新月の見える丘」(そして遠藤君は「空の音」)のクオリティーを上げるべく時間を使い、告知していなかったけれど、上演する予定だった3本目の作品、『新月からの音』が上演できなかった。
2作品が終わったあと、遠藤沙土と愛川武博と加田斎が出てきて、後説のようにして話していたのが実は芝居だった、という作品を上演できず、非常に残念だった。
短いバージョンも用意したけれど、本編のクオリティーを上げる作業に遠藤も愛川も時間を使うために、上演出来ず。
残念。
僕の想定が足りず。
覚悟が足りず。
反省したし、その構造を排する覚悟もした。
覚悟のない人間に、足を引っ張られない。
覚悟のない人間と、やらない。
覚悟のない人間とやっても、むしろ覚悟を持たせるくらいの覚悟を持つ。
見極める。
時間をかける。
何より時間をかける。
もう、本当に大切。
本編の評価はまあ、良かったり悪かったり。
でも、おおむね悪い。
それはよくワカル。
役者を届かせてやること出来なかったし。
僕のホンもわかりにくいトコあるし。
きれいな詩的なセリフを、そう感じさせないくらいに現実におとしたかったけど出来なかったし。
もっとやれることあったし。
受ける。
というか、次につなげるための意味にしないと。
「空の音」のほうが評判良かったと思う。
羊的には今回より「バースディ10」のほうが評判いいので、やはり分かりやすさは大切だと思う。
勿論評価したり、好いてくれる人がいるので、そういう人たちに対してこう書くのもどうかと思うけれども、僕の知るかぎりの感想バランスや、レスポンスバランスなので、しょうがあるまい。
この作品の手直しする前のもとのテキストを、好きな人が今まで結構何人も居た歴史が沢山あるのに、それがこんな形になるとは、演劇とは面白いものである、です。
それでも役者二人は、この公演をきかっけに成長をする。
それは、とても大きな意味だ。
声と心と魂を枯らした甲斐があるってものです。
でも、お客様との出会いは常に一回だから。
お金もらってるし。
僕らも明日にはどうなっているかわからないんだから。
いま、この瞬間を大切にしないと。
大切に精一杯。
これは役者にたいして。
そしてみんなよりおそらくきっとそれを大切に心がけていたけれど、相対的なものじゃなく、絶対的なものとして、つまり当社比、足りなかったオノレに対して強く、思う。
評価する人もいれば、評価しない人もいる。
楽しい人も、楽しくない人も。
心動かされる人も、動かされない人も。
それは正しい、形だと思う。
それでもやっぱりたくさんの人に、自分の大切なものを持ちながら、喜んでもらえるように足掻き続けるしかないんだと、僕は強く再確認したのでした。
誤解を恐れずに言えば、そのためには、もっともっと限定的で個人的であるべきだと思いました。
様々なその、積み重ね。
そのことについてはいつかまた書く機会もあるかと。
本当に本当に、この公演に関わってくれたすべての方に、ありがとうございました。
運があったらまた会いましょう。
それまで、精進しておきます。
愛川武博

