2011年羊稽古場 九十日目/密に演劇の話をするが、僕自身はある意味政治的な語り
僕は気づく。
彼女は気づかない。
「雨だ…」
僕の一言に彼女は言う。
「雨なんて降ってないよ」
僕は返す。
「そうだね。雨なんか降っていない」
でも僕には雨が降っている。
愛川です。
11月4日は来れる人がたて続けに来れなくなり、結局四人で様々なハナシをして、終わった。
しかしこりゃまた、イロンナことを考え、気付き、理解し、認識したので、有意義な時間ではあったが、同時にふと、この世界と距離を置きたくなった。
そしてなんだか飲みに行きたくなった、が僕は仕事なので行けないから、他の三人が飲みに行くのを見送りながら、またふと思う。
僕にだけ雨が降り、僕にだけ雪が積もり、僕にだけ太陽が照らし乾かしてくれる。
無人島に住む、感覚。
そんな日々が、イトオシイ。
それは、けがれなき孤独の歩み。
空白の楽園。
戻ることはない、失われた時代。
そんなことをフィードバックさせられる、稽古であった。
つまり、何が言いたいかと言うと、まったく羊らしい羊の稽古場であったのだ。
うむふむ。
羊らしさとはつまり、人間がソコに在れば、良い。