移動する羊 是楽日

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移動する羊による稽古場の一つであり、呟きの場であり、表現の場所 物語・小説・詩・遊び

【加田担当】2011年羊稽古場 五十五日目~「お前が耐えた苦しみなら…私も耐えてみせよう」

 この日、愛川氏がいないので、ワタクシ加田は、少し早めに稽古場へ。

 意外にも、「みーやん」こと細野美也が先に来ていた。だが、稽古場が暗い。明かりのスイッチを入れようとすると、みーやんがそれを制止した。「つけないで!」。え? なんだ、この空気、この雰囲気は……。黄昏の夕陽が射し込むセピア色の室内で、アタシとみーやん、2人きり。そして、みーやんは、明かりをつけるな、と言う。




 部屋の片隅で佇んでいたみーやんは、入口で戸惑っている私にゆっくり近づいてくる。みーやんが、私の目をじっと見つめる。なになになになに。ドキドキドキドキ。ざわざわざわざわ。みーやんが、そっと私につぶやく。

 「節電しないんですか?」

 はい? え? それだけ? それだけなの? みーやん、ちょ、ちょっと、みーやん! ――なにごともなかったかのように、みーやんは、相変わらずニコニコしている。
 ……私の妄想の時間はこうして終わった。

 というわけで、今回も愛川に代わって、加田が稽古場レポート担当です。

 みーやんに、「稽古用に自分が歌える歌を2曲用意することになったので、考えといて」と伝えると、少し困った様子。どうも、自分の好きなさだまさしの曲をチョイスするか迷っているようだ。「さだまさしで踊ったり動いたりするの難しいですよね。自分の首締めることになりますよね……」。みーやん、それは独り言なのか? それとも、私に問うているのか? 大丈夫。私は、さだまさしの『関白宣言』では乗れないかもしれないが、みーやんが歌う『関白宣言』なら、喜んで舞うよ。そして、黙って、みーやんについていく。

 ここで、みーやんとカラオケ話に花が咲く。前にも書いたが、アタシはカラオケにはほとんど行かないが、みーやんも同じらしい。4月の公演メンバーで、歌うのが好きな人というと、メイクと衣装を担当した中島怜奈さんは、バンドのボーカルをやっているので別格として、あとは、竹中勇さんと飯塚美雪ちゃんだろうか。勇さんは、発散するために一人でもカラオケに行くという。同様に美雪ちゃんも一人カラオケをするようだが、みーやん報告によると、曲目はほとんどが東方神起とのこと。「東方神起の曲は、美雪の声で覚えてる」と、みーやん。今度、ぜひ、きかせてもらおう。

 この日は、久し振りに制作担当の「さえさえ」こと光安紗影さんも参加。先日、さえさえから「ちょっと旅行に行ってきます」的なメールが来たので、てっきり温泉にでもつかっていたのかと思ったら、行き先はなんとフランス。シェー! ちょっとそこまで、おフランスって、スゴイざますよ! フンガーフンガー。それはフランケン。そもそも「ざます」のドラキュラはルーマニアよ。っつーか、そっちは赤塚じゃなくて藤子の方のフジオだから……って意味わからん。とにかく、さえさん、おかえりなさい。

 その後、田中秀さんもやってきた。今日のメンバーは4人。

 この日は、まず、みーやんが所属する「劇団やぶさか」流のストレッチを実践。いつも羊の準備運動に感心しているみーやんだが、なんのことはない。「やぶさか」の方が、より堅実で、役に立つアップなのである。みーやんはかつてすごく身体の硬い女子だったのだが、この柔軟・ストレッチを長年実践した結果、軟体動物に変身したほどだ。さまざまな関節、筋肉、部位を動かしたり伸縮したりするのだが、アタシ的にはうまくこなせないところも多々あり。なかなかハードだ。さえさえも秀さんも、かなり苦労している。ちなみに、「やぶさか」で、このアップを指導しているのは、前述の飯塚美雪、及びそのお姉ちゃん(ちょーちょー美人)である。 

 次に、元野球部の秀さんから、筋トレを教わる。具体的には、腕立て、腹筋、背筋なのだが、それぞれ何種類かあり、みなでヒーヒー言いながら挑戦。
 秀さんは、マッチョというわけではないが、キャッチャーらしい、がっちりした体格である。ちなみに、数年前に一人暮らしを初めてから10㌔程度やせたという。昔はもっと、ごつい感じだったのかもしれない。「筋肉はかなり落ちました」と言いつつ、難なく指立てもこなす秀さん。文化系なわれわれは、すでについて行けない。
 最後に、手を前に伸ばして腹這いになった状態から、手のひらとつま先だけで身体を浮かせる――というやつを秀さんが見せてくれた。こうやって文字面だけで読むとたいしたことないように思えるが、実際に見るとこれはスゴイ。修行した者のみがたどり着ける技なのだ。

 ミッシングウォークをしていないのに、ここまでで、すでにかなりの汗をかいた。が、さらに加えて発声をやる。「何年ぶり」と言うさえさんと、発声練習に慣れていない秀さんが、必死についていく。
 最後に、愛川氏が急遽用意してくれた新しい脚本を読む。火曜稽古用のものだが、一応、『シトラスちゃんと6年2組の仲間たち』の傍系エピソードになっている。音楽を入れて、4人で読んでみたが、一読しただけではよく分からない。作家本人もいないので、これまでできた本編を読んでいるみーやんが自分なりの解説をしてくれる。さすがだ、みーやん。

 帰りは、さえさえから、フランスの土産話を聞く。ツアーのため、かなりの強行スケジュールだったようだが、モンサンミッシェルやパリで、かなり満喫したようだ。うらやましいざます。
 さえさんが「現地では、簡単なフランス語さえ知っていればなんとかなる」的なことを言ったので、みーやんが、自分の知っているフランス語を披露。

 「ボンジュール」
 「メルシー」
 「トレビアーン」
 「オスカール」

 これが、みーやん、意外に「ボケ」のつもりで言ってなかったりする……。みーやんは、「パンがないならケーキを食べればいいじゃない」と言われれば、「確かに、パンよりケーキがおいしいもんね。テヘ」と素直に思っちゃうマドモアゼルなのです。
by moving_sheep | 2011-06-23 14:17 | 稽古場レポート | Trackback