2011年羊稽古場 四十三日目〜喋る動くコミュニケーション台詞が身体に馴染むまで
きっとボヤボヤタケッケーです。
もうちょっとマシな人間になりたいです。
でも堕ちてゆくのもワルくない、かも?
タケケです。
5月25日の稽古は火曜日、夕方からの白楽稽古でごじゃりました。
田中秀明くんと細野美也さんが揃った時点で、美也ちゃんがお菓子を持ってきたので、ダイエット中の僕は結局ガマン出来ずに、数個を口に放りこむです。
ウマシししし。
ふと、遊び心が生まれて、ちょっとしたシーンを“お菓子を食べる”で作り、遊びました。
単に流していた音楽で遊びたくなったのですが…。
音楽は「名前のない鳥」
まずフォルムはこうです。
クッキーの小袋を手に机に座っている。
クッキーの小袋は膝の上。
小袋からクッキーを取りだし、そのクッキーを膝の辺りで持ったままじっと眺めている。
長い沈黙。
静止。
そしてクッキーを口に入れ、かじる。
ソシャク。
ゆっくりと上を向く。
空が見える。
音楽。
とまあ、こんな感じでシーンをやったのです。
基本的にミッシングウォークの真骨頂は、こんなササヤカ時に最大限に発揮されます。
そのフォルムに乗せる、意志と意味。
とはいえ、僕がやったは良いですが、まあ、程々のココロで、軽い感じで表現に空白をたくさん作ってやりましたから、軽い耽美(?)さの混じる映像的表現な小小作品。
ソコに加田さんがやってきたので、待ってました!と、そりゃー勿論やって貰いましたよ。
んで軽くフォルムだけ説明して、音響タケケ、音響をやります。
加田斎は机に座り、ゆっくりと小袋を手にする。
クッキーを取り出す。
それを人差し指と親指で持つ。
眺める。
長い沈黙。
魂がユレテイルのがワカル。
少し指先がユレテイルのがワカル。
彼の中に去来する膨大な情報。
それとも物語。
あるいはササヤカで圧倒的な想い。
彼はゆっくりと口にクッキーを放り込む。
噛みしめる。
身体中に広がる甘さ。
いや、それは、想い。
音楽。
(そう、つまり先に決めていた、“空を見上げて音楽”がかかるのではなく、彼の物語がゆっくり動き始めたその瞬間に音楽をかけたのだ)
彼はゆっくりと静かに上を見上げる。
空。
甘さ。
想い。
物語。
彼は机から降りる。
歩く。
ササヤカに。
そして立ち止まる。
左腕がささやかに動く。
まるで日常の樹木。
そして音楽は鳴り響く。
田中秀明くんと細野美也さんはメチャクチャ楽しんでましたと、さ。
さすが加田さん、ミッシングウォークの真骨頂を発揮してました。
そんな感じで稽古が始まりました。
稽古は、最初から最後まで、ヒタスラにテキストを喋りながらミッシングウォークをやり続けておりました。
タケケ虫も参戦。
喋る。
動く。
コミュニケーション。
大変でした。
なかなか満足いく瞬間も少なく、やれた感がある程度ないと辛いですね〜と帰り道すがら言っていたら、みやちゃんが言いました。
「大丈夫ですよ。いつか出来れば良いんです。そしてデキマスよ。その出来た時に、手に入れます」
みたいなことを言ってました。
僕は思い出しました。
確かにみやちゃんはこの1年をかけて、笑顔で謙虚に様々なことを肯定しながら一生懸命、大切なことを手に入れてきました。
「太陽の緑」の公演中に昼と夜の公演の合間に、一言言ってました。
「やっと愛川さんの言っていたことがワカッタ」
そうしてさらにさらに素敵な女優さんになっていきました。
素晴らしいなーと思いました。
僕は基本的にネガティブなんでしょう。
なんだか、素晴らしいなーと思います。
そんな感じで稽古が終わり、まだまだ日々勉強だなーと思う、タケケ虫でしたん。