2011年羊稽古場、なななの七日目

芝居が観たい。
映画が観たい。
本が読みたい。
漫画が読みたい。
テレビがみたい。
つまり時間が欲しい。
愛川です。



新しい脚本と、テイクスの脚本の続きを用意する。
みーみーみーの続きはなく、新しいアプローチを書く。
森の物語。
どのように公演自体に組み込むか、思案。

とりあえず、まずはミッシングウォークでアップ。

加田斎がいないので、少々不安もあるものの、全然大丈夫。
素晴らしい。
みんな覚悟がある。

細野美也がみんなを引っ張る。
中根道治がそれに連動しながら、さらに面白い。
飯塚美雪が持ち前のメジャー感で、バリエーションを増やしている。
ヨーコが独特のふぬぬう世界観で座組に色を加える。
初参加なのに必死でついてきて、意外と面白い舞台監督をやってもらう岡大資。
遅れてやってきて、ラストラストに来て歩かなかったけれど、最高の瞬間パフォーマンス竹内もみ。

面白い。

終わり、ひと段落し、そのまま脚本の稽古をする。

やはりテイクスは面白い。
非常に面白い。
竹内もみが面白い。
加田斎が不在だが面白い。
あと一人、「垣内仁」の配役が決まっていないが、かなり面白い。
ベタな笑いも、独特な笑いも、シトラスちゃん世界観で遊んでいる。
そして、それでも、なんかカッコイイ。

みーみーみーチームはメンバーが揃っているので、細野美也、中根道治、飯塚美雪で仲良くワイワイ言いながら新しいアプローチのテキストを読んでいる。
久々の愛川の手書きテキストそのままの読解に時間がかかる。
しかし、このチーム中根道治がほっといてもなんだかマトメテくれるので、3人楽しそうにやっている。
飯塚美雪も、勘がよくて、アイデアや読解があるので、なんだかウマイことマッチする。
細野美也、ひたすらに楽しむ。
いや、まずこれが重要だ。
シトラスちゃんと6年2組の仲間たちは、彼女を中心で創っているのだから。

そしてその後全員で、女優を変えて新しいテキストを4回読む。

セムシ男と物語を欲するお姫様のオハナシ。

セムシ男、中根道治。
姫は女優陣、4人。

まさに4者4姫。

面白い。

細野美也。
まさに無邪気な姫を無邪気に透明感を持って演じる。
トップバッターで何も情報を与えず、演じてもらう。
可愛い。
しかしその後に、そのシーンの、物語のバックグランドを詳しく話して、情報を与えて、飯塚美雪にバトンタッチするのだが、ムーって顔で聞いている。
「あっゴメンね。何も言わないでやらせて」
相変わらず、ムーっとしている。
可愛い。
笑うみんな。
しかし、ソレぐらい何も無い状態からのほうが、まずは彼女には良い。
削ぎ落とした、自分の中にあるすべてで、まずは。
最近は削ぎ落とせるようになってきた。

作るのではなく、まず在る。


飯塚美雪。
情報があるから、様々な色がつく。
大劇場のような、華のある芝居。
動きがある、壮大さがある。
それは4人の中で一番。
一番のメジャー感。


ヨーコ。
独特のふぬぬう感。
むにゅうっていう感じの台詞の語感。
これがヨーコの素晴らしさだ。
台詞が独特の虚構とリアルのハザマに揺れる。
そして、姫の無邪気さではなく、残酷さ。
見事。


竹内もみ。
笑える。
何故だ。
何故、ここまで笑えるのだ。
トリプルサマーよりグンと増している。
前より増しているように思う。
前は勘の部分が多く、どっか無意識の部分が多かったのだが、最近は身体に連動したリアルと、意識が強い。
昨年10月に久しぶりにミッシングウォークをやった時から、徐々に言葉と身体とリアルの連動が顕著になってきている。
これは中根道治にも言えることだが、このままさらなる成長を期待せずにはいられない。
楽しみだ。


中根道治はまさに4者4様のセムシ男。
世界観が少しずつ増している。
それはまずリアルをタズサエテ、表現の領域に居ようとする足掻きだ。


やはり現場で俳優たちと作品を創ってゆくのは、なにはさておき楽しい。

そんな気持で七日目が終わる。

by moving_sheep | 2011-02-05 23:58 | 稽古場レポート | Trackback
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移動する羊による稽古場の一つであり、呟きの場であり、表現の場所 物語・小説・詩・遊び


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