目が覚めて、泣きたくなるほどの事実を想う
その顔合わせをちょっと前にしました。
脚本演出家の家にいく。
ハジメマシテと挨拶をする。
作ってくれた餃子を食べる。
読みあわせをする。
ノンビリする。
僕は自分でもビックリするほどリラックスをしていました。
たぶん初めてに近いほど、僕は彼女に心をゆるしていました。
なんて楽にいられるのだろう。
なんて自由でいられるのだろう。
羊の稽古場に戻ってある女優さんにその事実を言いました。
「いいんじゃない、久しぶりに自分らしく芝居してみなよ」
そうだね、僕は楽しみだよ。
面白い作品にしよう。
でも、さよなら。
サヨナラ。
目が覚めて、僕は泣きたくなるほどの事実に呆然とする。
さよなら。さよなら。さよなら。
ただ、今は、サヨナラ。
タケケ